今日もご安全に!-いのちをまもる、万が一にそなえる「BCP」って?

あそ部活動日誌

今日もご安全に!-いのちをまもる、万が一にそなえる「BCP」って?

こんにちは!今回は、防災のプロフェッショナル(自称)奥野が担当します。なぜ、防災のプロを名乗るのか。実は昨年、BCP策定に向けた講座に参加し、とてもたくさんの防災に関する知識を身につけたからです。そして当社では無事にBCPを策定することができました。

9月1日は毎年防災の日として知られていると思います。当社でも年に1度9月は策定したBCPの見直しと防災に対する意識を高める月としています。

そもそも・・・
さっきからBCP、BCPって、そもそもBCPってなんやねん?って思ってますよね。そうですよね。わたしも、この講座を受講してきてほしいと言われ、「BCP・・・?」社会人になって初めて聞く言葉にまた出会いました。前は「クレド」だったし今度はなに?と思っていたので大丈夫でしょう(笑)。

BCPとは、Business Continuity Planの略称で日本語にすると「事業継続計画書」というものです。事業が中断するかもしれない状況(災害や事故などの緊急事態)に陥った場合で事業を継続させる、または早期復旧させるための行動を具体的に記した計画書です。難しいことを書きましたが、まとめると「何か自然災害や人為災害などの脅威が発生した時の具体的な行動計画」のことです。

なぜBCPの策定が必要なのか
近年、災害のリスクが高まっており自然災害は対策はできても止めることはできません。そのなかでBCPの最優先事項は「従業者の命を守ること」。命を守るというのは、「雇用(仕事)を守る」ということも含まれます。
ところで、従業者という言葉を使っていますが、従業者と従業員となにが違うのかを防災プロフェッショナル奥野が、みなさんに教えちゃいます(笑)従業員という書き方だと、経営層や外部の方が含まれません。しかし従業者という書き方にすると、経営層や外部の方も含まれる意味合いになるため、従業者という言葉を使用します。外部の方とは、事業活動に関わるものすべてを指す言葉で、派遣や出向社員の方なども含められます。BCPは全ての人が対象になるものなので、内容全てに、「従業員」ではなく「従業者」という言葉を使用します。

BCPの内容について
BCP文書は大きく分けて5つの項目にわけられます。中身は各企業それぞれ異なるので、今回は大まかにご説明させていただきます。ちょっと難しい言葉が多くなりますが、わたしたちの命を守るためにはBCPの策定は重要です!

①事業継続方針
②事業継続計画書
③初動・復旧対応手順書
④新型インフルエンザ等感染症対応手順書
⑤BCP事務局運営手順書

ー①事業継続方針について
事業継続の取り組みに関する会社としての方針が定められています。何か起きた時にすぐに事業が復旧できるように事業中断の防止及び是正処置を講じること・お問い合わせ先窓口など、基本的に社内外問わず公表する内容の文章になります。

ー②事業継続計画書
BCPの発動条件や対策本部・事業継続チームの設置やその後の対応についての規定など、③初動・復旧対応手順書に引き続いて実施する組織全体での事業継続活動が定められています。事業継続をするために何が必要で、優先的に行わなければならない行動はなにか、自社にとって影響度が高い物から取り組むための分析表などがあります。
※BCPの発動条件とは、それぞれで定めた震度〇以上の揺れが観測された場合(地震)・警戒レベル〇以上の雨が観測された場合(大雨/風水害)など、脅威の顕在化による自動発動条件のことです。

ー③初動・復旧対応手順書
BCPが発動した場合に従業者がとるべき初動・復旧対応に必要な事項が定められています。例えば、対策本部や事業継続チームと呼ばれるものが設置されるまでの初動対応ならびに、復旧対応についての規定や、就業時間外に何かが起きた時に取る行動、非常時に持ちださなければならない物の一覧などがあります。

ー④新型インフルエンザ等感染症対応手順書
感染症に関する、予防対策や感染者対策、復旧対策に必要な事項が定められています。おもに、来訪者の入館記録書の書類や、体調不良者の報告書のフォーマットなどが挙げられます。

ー⑤BCP事務局運営手順書
平常時及びBCP発動時において、BCP事務局が実施すべき事項が定められています。例えば、定期的に行うものとして備蓄品の管理であったり、BCPの更新や避難訓練やBCPに関する教育を毎年〇月に実施するなどの規定などがあります。

正直言うと・・・
こんな分厚い災害時の行動マニュアルの把握なんてできない!読めない!実際その時になってみないと分からない!わたしも策定した身ではありますが、本当にそう思います…でも、何かあった時の行動指針があるのとないのとでは、心の持ちようも違うと思います。事業継続に向けて何をすればいいのかが細かく書かれているので、BCPは何か起きた時に役に立つ常備薬だと思っています。
従業者が把握しておくべき内容としては、「BCPの発動条件」「安否確認(連絡)の方法」が挙げられます。これらは周知も行いますが、何かあった時まで覚えておけるでしょうか?わたしには無理です!(笑)そこで従業者全員に知っておいて欲しいことが詰まった従業者用常備薬を作りました。

心がけよう、報連相(ほうれんそう)!持ち歩こう、BCPハンドブック
このたび、BCPハンドブック(=従業者用常備薬)を従業者の方に常に持ち歩いてもらうことに成功しました。

建設業の働き方の特徴「現場への直行直帰」。
業務時間外の安否確認だけでなく、勤務時間内でもそれぞれが別の場所で作業しているため、なにか脅威が発生した時の安否確認が必須です。何よりも最優先である従業者の安否確認をスムーズに行うために、インターネットが使えなくなったときにどう行動するのか、メール・電話での安否確認の方法、災害用伝言ダイヤルの使用方法などを記載した、名刺サイズの持ち歩き用BCPハンドブックを作成しました。
ここには、上記の内容に加えてどのような事態でBCPが発動するか、出社の基準なども記載しています。各自何か起きた時に自分の命を守りつつどのように行動するべきなのか、BCPの内容を全部暗記しなくても、最低限みんなが知っておくべきことを常に確認できるような工夫を取り入れました。

BCPについて、内容はともかく必要性はなんとなーくご理解いただけましたか?今回はざっくりとした内容説明でしたが、次回は常備しておくべき防災グッズや、知っておくと超便利!人に伝えたくなるようなことも、防災のプロフェッショナル奥野プレゼンツでみなさんにお届けしたいと思っております。
自分の命は自分で守ろう!みなさん今日も、ご安全に!

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